屋根は、大切な住宅と快適な生活を守る、重要な役割を持っています。
屋根は外壁と同じように、風雨や紫外線にダイレクトにさらされるため、住宅の中で最もダメージを受けやすい箇所です。
また建物の構造上、劣化に気づきにくく痛みやすい特徴があります。
屋根の劣化を放置すると雨漏りしてしまい、住宅内部にまで腐食が進行し、耐久性を低下させてしまいます。
しかし、定期的に適切なメンテナンスを行うことで、屋根だけでなく住宅を守ることが可能です。
とはいえ、どのくらいの費用がかかるのか全く見当もつかない方も多いのではないでしょうか。
今回は、一般的なメンテナンスである「屋根の塗り替え」について紹介します。
費用や耐用年数について知りたい方は、ぜひ参考にされてください。
目次
屋根工事の種類について
屋根のメンテナンスは、劣化の状態や屋根の素材によって、施工する工事や費用が異なります。
メンテナンスには、大規模のものから小規模のものまで大きく分けて4つあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
※費用や耐用年数は、住宅の立地や形状、使用する素材によっても大きく変わります。
ご自宅の屋根の素材はご存知ですか?
屋根の工事やリフォームを検討する際は、耐用年数や費用にも影響するので、ご自宅の屋根材を把握しておかなければいけません。
屋根材は大きく分けて4種類あります。
粘土系瓦屋根
粘土系瓦は日本瓦と呼ばれ、日本で1400年以上前からお城やお寺などの屋根にも使用されています。
一度、粘土で瓦の形に成形した後、高温で焼き上げ釉薬を塗った屋根材です。
耐久性や耐熱性に優れており、表面に「艶」があるのが特徴です。
セメント系瓦屋根
1970年から1980年に多く使用された屋根瓦がセメント瓦です。
粘土系の瓦と見た目が似ていますが、経年劣化すると表面の塗装が剥がれて、表面がザラザラとしてきます。
こうなると、美観を損なうだけでなく雨漏りの原因にもなるため、早めの塗装が必要となります。
スレート屋根
スレート屋根の屋根面は、直線的で凸凹がない平らなデザインになります。
日本の多くの住宅で使用されているのが、スレートと呼ばれる屋根材です。
セメントに繊維質を混ぜて「薄い板状」に加工されたもので、コロニアル、カラーベストなど様々な名称で呼ばれています。
防水性がないので、10年ごとに塗装などの防水性を高めるメンテナンスが必要です。
金属屋根
金属屋根には、ガルバリウム鋼板をはじめトタンやステンレス鋼板などがあります。
素材によっては、塗装が必要ない素材もあります。
金属屋根は、見た目でも分かりやすい素材なので、把握しやすいでしょう。
屋根塗装の必要性
屋根は、雨だけでなく風や雪、紫外線、気温の変化から「私たちの生活」を守ってくれる、大切な役割をもっています。
現在、日本の戸建て住宅の85%は木造住宅ですが、水分や湿気に強くないので、防水性のある屋根によって風雨の浸入を防いでいます。
しかし、屋根材によっては、水分を吸い込んで屋根材や下地に悪影響を及ぼすこともあるため、定期的なメンテナンスが必要となります。
なかでも屋根塗装は、雨水の浸入を防ぎ防水性を高める重要なメンテナンスです。
塗装は、「美観を高める」ために施工すると勘違いされている方も多いようですが、屋根材の劣化を防ぎ、快適に生活できるようにするためのものです。
もし屋根塗装のメンテナンスを怠ると、屋根の防水効果がなくなり、雨漏りや建物の老朽化が発生してしまいます。
屋根を塗り替えるタイミングは?
屋根で使用する塗料の耐用年数は、種類によって異なりますが、約10年から15年ほどです。
そのため、一般的な塗料は約10年ごとに塗り替える必要があります。
また、屋根は耐久性が低下し劣化すると、様々なサインを出して塗り替えのタイミングを教えてくれます。
経年劣化で引き起こされる「色褪せ」や「苔や藻」「カビ」などが発生したら塗り替えのタイミングで。
そのほか、屋根材の割れや欠け、剥がれなどを発見した場合には、早急な対処が必要となります。
屋根塗装工事の流れと費用
日本瓦以外の屋根は、屋根塗装などのメンテナンスが必要です。
今回は、最も一般的な「スレート屋根」の屋根塗装について紹介していきます。
1、ご近所、近隣へのご挨拶
契約が決まったら、最初に行うのが近隣への「ご挨拶」になります。
主に、工事の内容や期間について説明します。
2、足場設営・メッシュシート張り
費用:約20万
高所の作業になるので、必ず足場の設営が必要になります。
足場を設営した後、塗料が近隣に飛ばないように、メッシュシートを張ります。
3、高圧洗浄
費用:3万~4万
塗料が接着するように、屋根についた汚れやカビ・苔を、高圧洗浄で洗い落としていきます。
高圧洗浄で使用する水は、施主様に負担していただくのが一般的です。
4、下地補修(屋根材ひび割れ箇所など)・ケレン
費用:3万〜5万
隙間がある箇所、ひび割れた箇所に、コーキング処理や下地補修を行います。
ケレンは、塗装がムラにならないように、板金部分のサビや傷を除去して滑らかにする作業です。
5、下塗り・縁切り(タスペーサー)
費用:5万〜10万
上塗り塗料が屋根材に接着しやすくなるように、シーラーという接着剤を塗る作業です。
シーラーには細かなひび割れを補修する役割もあります。
シーラーを塗った後、重ねた部分に「縁切り」を差し込んで、雨漏りしないように水捌けを良くしていきます。
6、中塗り・上塗り
費用:20万〜30万
希望の塗料を塗っていく作業です。
職人の技術によって仕上がりも異なるので、優良業者に塗装してもらうことをオススメします。
7、確認・手直し
8、足場解体・引き渡し
上記費用のほか、別途諸経費がかかる場合がございます。
(工事車両駐車スペースがない為、近隣のコインパーキング利用など)
合計すると、一般的な塗料を使用した30坪住宅の場合、費用は45万円〜80万円となります。
費用は、住宅の立地や屋根の形状、使用する塗料、付帯塗装工事によっても大きく変わるので注意してください。
費用を抑えて屋根塗装を行うには
屋根塗装の相場は地域によっても異なるため、複数の業者から同じグレードの塗料で相見積もりをとって、相場を把握してください。
また、夏や冬などの閑散期に塗装を依頼すると、キャンペーン期間中だったり値引きしてくれる可能性が高いので、急ぎでない場合は時期を検討するのもオススメです。
屋根塗装は、優良業者であればあるほど、値下げすることはありません。
しかし、悪徳業者や詐欺業者は値引きを大幅にしてくるので、注意してください。
見積もり費用は下がっても、同時に工事の品質も下がってしまい、後々トラブルになるケースも多く発生しています。
とはいえ、外壁塗装と同時に屋根塗装を行うと、屋根塗装の費用を大きく抑えることができます。
工事費の20%近くを占める足場代や養生費は外壁塗装でもかかってしまうので、工事を同時に行うことで節約することが可能です。
堺市の屋根塗装は、桜建装へ
屋根塗装は、屋根だけでなく住宅や快適な生活を保護するための、重要なメンテナンスです。
基本的に、前回のメンテナンスから10年前後が塗り替えの目安になります。
メンテナンスを放置すると、住宅自体が劣化し、多額の修理費用がかかる可能性があります。
メンテナンスの手間が煩わしい方は、耐用年数の長い塗料を使用して、屋根塗装を行うと良いでしょう。
もし堺市で、屋根の塗り替えや塗装を検討しているなら、私たち桜建装にお任せください。
私たちは、長年の実績と経験をもとに、堺市周辺で屋根や外壁の塗装事業を展開しています。
土日・祝日でも対応可能なので、お気軽にお問い合わせください。