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屋根の修理にも、症状ごとに様々な方法があります。
その中でも屋根の塗装は、屋根が建物を保護する機能を維持するために、定期的に実施しなければならないメンテナンスです。
ただし、雨漏りのような大きな不具合が生じているケースでは、塗装を塗りなおす修理では解決しないので注意しなければなりません。
屋根の修理は、不具合ごとに最適な修理方法を選択する必要があります。
ここでは、数ある屋根修理の工事の中から、塗装が必要なケースや、屋根塗装が持つ役割などを紹介していきましょう。
目次
屋根に施される塗装の役割
屋根に施されている塗装の最大の役割は、屋根に使われている建材を保護することにあります。
屋根は建物の中でも最も過酷な環境にさらされている場所なので、屋根材がむき出しになっていては紫外線や風雨の影響を受けすぐにボロボロになってしまいます。
これでは、建物内に雨水がすぐに浸入してきてしまいます。
そこで塗装を施しておけば、建材の代わりに塗膜が徐々に劣化していくことになります。
塗膜が機能している限り、建材へのダメージはほとんどありませんから、屋根が建物を保護する力を長期間維持できるようになるのです。
もちろん、塗装も徐々に劣化していきますが、塗りなおすことでさらに寿命を延ばすことができます。
このように、屋根の塗装は建材を保護するためのものなので、雨漏りを防ぐような効果はありません。
もし雨漏りがすでに発生しているようなら、塗装以外の修理方法を検討する必要があるでしょう。
また、屋根の塗装には美観を保つ役割もあります。
住宅の見た目がボロボロだと、そこに住む人の印象もあまり良いものにはなりません。
また、住む人自体も、家の見た目が悪いといい気持ちはしませんよね。
建物の美観を維持することは、住む人の生活やモチベーションにも大きく影響してくるのです。
ところが、屋根の塗装は劣化すると色あせてしまい、見た目が悪くなってしまいます。
美しい外観を維持するためには、定期的な屋根の塗装が必要となるのです。
塗装が必要な屋根の種類
屋根材として使われる建材にも様々な種類があり、中には塗装が不要なものも存在しています。
塗装が必要なものと不必要なものを理解していないと、無駄な屋根塗装をしてしまう可能性もあるでしょう。
また、不必要な修理を勧めてくる悪徳な業者も存在しているので、より注意が必要です。
現在主流として使われる屋根材の中で、塗装が必要なものは以下の3種類となります。
化粧スレート
化粧スレートは、セメントに繊維材料を混ぜて作られた、薄い板状の屋根材です。
簡単に施工できる上に価格も安いため、新築住宅では最も多く使われています。
さらに軽量なので建物への負担が少なく、耐震性に優れる住宅になるということも一つの特徴と言えるでしょう。
一方、安価であるために、耐久性の面ではいまひとつです。
そもそも原料であるセメントには防水性がないため、塗装による塗膜で防水機能を付加しています。
この塗装が機能を失うと、セメントが水を含み屋根材がすぐにダメになってしまうのです。
化粧スレートを長持ちさせるためには、塗装の塗りなおしは必須です。
新築時はあまりグレードの高くない塗料が使われているケースも多いため、劣化の症状を早めにチェックするようにしてください。
ガルバリウム
現在、金属製の屋根材として最も使われているものがガルバリウム鋼板です。
鋼板をアルミニウム、亜鉛、シリコンの合金でメッキしており、非常にサビに強い建材となっています。
また、化粧スレートと比べても非常に軽量なため、耐震性をさらに高めることもできるでしょう。
屋根に求められる性能を高次元に備えているため、屋根のリフォームで施工されるケースが増えてきています。
今後も増加が見込まれるので、主流となっていくかもしれません。
金属屋根は雨水を吸収しないので、塗装の必要はないようにも感じてしまいます。
ところが、ガルバリウム鋼板に施されたメッキも、雨があたり続けると徐々に力を失ってしまい、最終的には錆びてしまいます。
メッキの力が失われてしまえば、屋根材を交換するしか修理方法はありません。
メッキを保護して、なるべくガルバリウム鋼板の屋根を長持ちさせるためには、定期的な塗装が必要です。
セメント瓦
セメント瓦は、名前の通りセメントを原料として作られている瓦です。
一般的な日本瓦と比べ、軽量で建物への負担が少ないという特徴があります。
一方でセメントが水を吸いやすいので、塗装により防水性能を付加しています。
化粧スレートと同じく、塗装が劣化してくると雨水を吸収するようになってきます。
現在ではあまり見かけなくなってきていますが、セメント瓦のお宅に住んでいるなら、定期的な塗装が必要と覚えておいてください。
ちなみに、粘土が原料となる一般的な日本瓦の場合は、塗装の必要はありません。
日本瓦の屋根に塗装を勧めてくるような業者は、ほぼ間違いなく悪徳業者といえるので注意してください。
屋根塗装に使う塗料の種類
屋根塗装に使用する塗料にも、いくつかの種類があります。
塗料によって耐久性など機能が大きく異なるので、工事費用だけでなくランニングコストまで考えた上で最適なものを選択するようにしてください。
屋根塗装に使われる主な塗料は、以下の3種類となっています。
ウレタン塗料
ウレタン塗料は、シリコン塗料が登場するまで主流となっていた外壁・屋根用の塗料です。
3つの中で最も安価ですが、対摩耗性には優れる塗料となります。
ただし、価格が安い分、耐久性はいまひとつとなっています。
目安としては5年～7年で劣化してしまうため、頻繁に塗装しなおす必要が生まれるのです。
塗装の頻度が増えればそれだけコストは高くなるので、最近では屋根にはあまり使われなくなってきています。
シリコン塗料
シリコン塗料は、外壁や屋根に使う塗料として最も広く普及している塗料です。
価格と機能のバランスがいいため、無難に塗装を済ませることができます。
外壁や屋根塗装の目安となっている「10年」という数字は、シリコン塗料の耐用年数からきています。
10年前後を目安に塗り替えが発生しますが、基本的な性能を求めるならシリコン塗料が無難で使いやすいかと思います。
フッ素塗料
フッ素塗料はシリコン塗料より一つ上のグレードの塗料で、非常に高い耐久性が特徴です。
また、フライパンに施されるフッ素コーティングのような機能を持つため、汚れにも非常に強いという特徴があります。
ちょっとした汚れなら雨で洗い流されるので、お手入れも楽になる嬉しい塗料です。
耐久性が高い分値段は高くなりますが、その分長持ちするためコストパフォーマンスは悪くありません。
15年程度は塗り替える必要がないため、塗装の回数を減らすことができるのです。
メンテナンスの手間も少なくて済むため、最近では選択する人が徐々に増えてきています。
屋根塗装が必要となる兆候
塗料ごとに、塗り替えが必要となる年数はある程度示されています。
しかし、環境などの条件次第で、耐用年数は長くも短くもなる可能性があります。
そこで、劣化の兆候を知っておき、適切なタイミングで修理を実施する必要があるでしょう。
屋根塗装が劣化してくると、色あせてきてチョーキングという現象が見られるようになります。
チョーキングとは、塗装面を触ると白いチョークの粉のようなものが付く現象です。
劣化が進行するごとに、手につく粉の量が増加していきます。
また、チョーキングが進行してくると、屋根にカビやコケが生えやすくなります。
もし、屋根や外壁にひどいチョーキングやカビ・コケが発生しているようなら、そろそろ塗装しなおす時期と考えていいでしょう。
チョーキングやカビ・コケをそのまま放置していると、塗装にひびが入ったり剥がれてきたりしてしまいます。
こうなると、雨水を弾くことができなくなり、塗装が本来の役目を果たすことができません。
そのため、チョーキングがある程度進行してきたら、屋根塗装を検討する時期と考えてください。
外壁塗装にチョーキングが見られるなら、屋根塗装も同じように劣化が進行しているでしょうから、目安にするといいかと思います。
屋根を塗装する際の注意点
屋根塗装を実施するには、守るべき注意点がいくつかあります。
この注意点を守らないと、塗装が長持ちしないだけでなく、雨漏りなどの大きな問題に発展することもあるので注意が必要です。
とくに、以下で紹介する2つの注意点は、守らないと後々大きな問題に発展しかねません。
打ち合わせの段階で、業者にきちんと質問して必ず守るようにしてもらってください
化粧スレートでは縁切りが必要
化粧スレートでできた屋根を塗装する場合、「縁切り」という作業が不可欠です。
元々化粧スレートの屋根には、屋根材と屋根材が重なる部分にわずかな隙間があります。
この隙間があることで、屋根裏に浸入した水分や湿気を効率よく排出することができるのです。
ところが塗装を上から塗ってしまうと、この隙間を潰してしまうことになります。
隙間を潰したままでは、水分や湿気が溜まってしまい、雨漏りや下地の腐食を引き起こしてしまいかねません。
そこで、この隙間を確保するために塗膜を切っていく作業が必要で、これを「縁切り」といいます。
現在ではタスペーサーという器具を挿入することで隙間を確保することがほとんどなので、見積もりを確認してみるといいでしょう。
屋根の塗装は3回塗りが基本
塗装が持つ本来の性能を引き出すためには、適切な膜厚が設定されています。
この膜厚をきちんと実現するためには、3回塗り重ねることが絶対条件ともいえるのです。
一度塗装が完了してしまうと、見た目からは何回塗っているか確認できません。
安心して工事を任せるためにも、優良業者に工事を依頼することは不可欠といえるでしょう。
屋根の塗装は外壁と合わせて実施するとお得
屋根の塗装工事を実施するには、建物の周りに足場を組まなくてはなりません。
この足場も当然有料で、一般的な住宅の場合20万円程度はかかる非常に大きなコストといえるでしょう。
そして、外壁塗装を実施するにも、同じように足場が必要です。
つまり、屋根塗装と外壁塗装を別々に行ってしまうと、2度足場代がかかってしまうということになります。
また、屋根塗装と外壁塗装を同時に行うと、職人さんが同時に作業を行えるようになります。
これにより作業日数が短縮できるため、人件費も別々で塗装するより安く抑えることができるのです。
全体でかかるコストを比較すると、数十万円もお得に塗装をすることが可能になります。
特別な理由がない限り、屋根塗装は外壁塗装と合わせて行うことをオススメします。
屋根塗装も桜建装にお任せください
屋根の塗装は、建物の寿命を延ばすためにも、建物の美観を保つためにも必要なメンテナンスとなります。
塗装は経年劣化してくるので、適切なタイミングで塗装を実施するようにしてください。
ただし、雨漏りを止める効果はありません。
雨漏りが発生しているのなら、屋根材の交換などの修理が必要になるでしょう。
もし、屋根の状態が心配なら、一度私たち桜建装にご相談ください。
堺市周辺で屋根修理の実績豊富な私たちなら、屋根の状態を的確に診断することができます。
ご自身で屋根に上がることは危険なので、専門家である私たちに任せてください。
もちろん調査や見積もりは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
