雨が降ると、「異常に大きな雨音が聞こえる」「どこからか水の音がする」「もしかすると雨漏りかも?」こんな不安に襲われたことはありませんか?
天井にシミができたり、ポタポタと水が落ちてきたりすれば大変です。
梅雨の時期なら、なおさら心配しなくてはなりません。
屋根の修理が必要なことはわかっていても、気になるのは雨漏りがどこで起こっているのか、どんな修理を行うのか、そして何より費用はどれ位かかってしまうのかということでしょう。
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今回は、このような雨漏りに関する疑問をまとめてみました。
目次
雨漏りの原因は何?
家屋は雨や雪などが入らないよう、屋根とその内側に敷かれた防水シートにより守られています。
そのため、当然ですが通常なら雨漏りすることはありません。
雨漏りは、屋根の老朽化や自然災害が原因となり、屋根材に亀裂やズレ、浮きなどが発生し、浸水してしまうことにより始まります。
ただ、この段階だと目に見える症状がないことも多く、雨漏りしていることに気づくのは難しいかもしれません。
浸入する雨水の量が増え、家の中に水が落ちてきたり、天井にシミができたりして、やっと雨漏りに気づくことがほとんどです。
しかし、初期症状を見逃すわけにはいきません。
ひとたび雨漏りが発生すると、非常に大きな被害をもたらしてしまいます。
雨水が建物の内部に浸入すると、木材が腐りシロアリの恰好の棲みかになってしまいます。
また、カビも発生するでしょうから、臭いも気になるかもしれません。
さらにカビは、人体に悪影響も及ぼします。
このような被害がでる前に、雨漏りの原因を特定し修理を行わなければいけません。
そのためには、きちんと雨漏りの原因を特定できる「雨漏り調査」が必要となるのです。
次の項目で、詳しくご説明いたします。
雨漏り箇所を特定する「雨漏り調査」の種類
「もしかすると雨漏り?」と感じたら、まずは原因を特定する必要があります。
原因が分からなければ、どこを修理すればいいかわかりませんからね。
雨漏りの原因を特定するには、雨漏り調査を行ってもらいましょう。
調査には、主に5つの方法があります。
1.目視調査
屋根に上がって、目視で原因を探す調査です。
基本的な調査で、雨漏り場所を推測できます。
雨漏り箇所特定のために、天井裏にもぐり雨水の侵入した跡がないかを調べることもあります。
検査員の経験や実績が豊富なら、ある程度の結果が見込める調査です。
費用…無料~内容により3万円程度
2.散水調査
雨漏りの原因として疑わしい箇所に水をかけ、雨漏りの発生箇所を見極めます。
雨漏りの原因調査として、最もよく知られている調査です。
めぼしい場所が目視で分かれば、かなりの高確率で原因を特定できます。
ただ時間が多少かかり、半日~1日かかることもあります。
また、この時使用する水道の費用はお客様の負担です。
費用…3~18万円(別に報告書作成料金)
3.発光液調査
紫外線で発光する専用の調査液を流し、雨漏り箇所を特定する方法です。
雨漏りの原因が複数個所にわたる場合、散水調査と合わせて行われます。
最初に発光塗料を混ぜた調査液を、雨漏りの原因として疑わしい箇所に流し込みます。
次に屋根裏からUVライトで紫外線を当て、発光している箇所が見つかれば、そこが雨漏りの原因と特定できるわけです。
発光液は、数日たてば発光しなくなり、変色もしないので安心です。
しかし、気になるならば最初に確認をとることをおすすめします。
費用…10~25万円(別に報告書作成料金)
4.赤外線サーモグラフィー調査
建物を高感度赤外線カメラで撮影し、温度の変化で雨漏りの原因を特定する調査です。
散水調査と合わせて行われることもあります。
雨漏りは確実にしているのに、室内に変化が見られないときなどには、この検査が効果を発揮してくれます。
散水したあと赤外線カメラで見てみると、水が浸入している箇所が温度変化として確認できます。
雨漏りが、壁際や窓のサッシなどで起こる時にも向いている調査方法です。
費用…18~35万円(別に報告書作成料金)
5.解体調査
外からは見えない部分が怪しい場合は、解体調査が必要です。
例えば、屋根の下に敷いてある防水シートや、野地板を剥がし調査します。
費用…10万前後
原因を特定せずに修理をしても、雨漏りが再発する可能性は非常に高いです。
追加工事となると費用もかさんでしまうので、きちんと原因を特定してから修理するようにしてください。
調査で雨漏りしている原因が分かれば、次は修理の手配をしましょう。
必ず、どのような修理内容で、どれくらいの費用と期間がかかるか確認をするようにしてください。
分からない点はどんどん質問して、納得いくまで話しを聞く必要があります。
屋根の修理には多額の費用がかかるため、見積書に書かれていることはどんな些細なことでも確認するようにしてくださいね。
雨漏りの発生しやすい箇所と修理法
実は建物の中でも、雨漏りしやすい箇所があることをご存知でしょうか?
雨漏りしやすい箇所が劣化すると、雨漏りのリスクが非常に高まってしまいます。
そのため、重点的に劣化がないかチェックすべきといえるでしょう。
ぜひ、ご自宅と照らし合わせてみてください。
天窓(てんまど)
屋根に天窓があると、太陽の光が射し込んで部屋の中が明るくなり、オシャレな室内を演出できます。
しかし、天窓は1つ間違えば雨漏りを引き起こす原因になってしまうのです。
天窓の外側は、屋根と同じように雨や風が吹き付けます。
もちろん太陽の光も直に当たり、夏場の高温は大変なダメージを与えることでしょう。
これらの要因により、天窓のサッシに施されているコーキングは非常に劣化が激しいです。
そして、コーキングが剥がれてきたり割れたりすると、その部分から雨漏りしてしまいます。
場所が屋根になるため素人では修理できず、業者に依頼することになるでしょう。
修理方法…サッシ周りの防水コーキングの補修
費用相場…1~5万円
漆喰の剥がれ
瓦屋根に施されている漆喰が、瓦のズレや割れなどで崩れてしまうことがあります。
この部分から水が入り込むと、雨漏りにつながるおそれがあるでしょう。
修理方法…漆喰の塗りなおし
費用相場…3,500〜4,000円/m
瓦の割れやヒビ
強風による飛来物が屋根に当たることで、硬い瓦も割れることがあります。
瓦の割れた部分などから雨水がしみこんで、ジワジワと雨漏りしていきます。
修理方法…割れた瓦の交換
費用相場…1~5万円/㎡
スレートのヒビ割れ
瓦と同じく、割れたスレートから雨水が染み込み雨漏りしていきます。
部分の補修か、新しいスレートとの交換が必要です。
修理方法…割れたスレートの交換、塗装
費用相場…1~3万円/㎡
棟板金の釘浮きによる屋根の隙間
屋根面が合わさる屋根の頂上部に付けられている棟板金は、釘で固定されています。
しかし、強風などを受けて釘が浮いてしまうことがあり、屋根との間に隙間ができて雨水が入り込みます。
また、劣化によるサビなども原因となり、雨漏りを引き起こしている可能性もあるのです。
修理方法…棟板金の交換、浮きの補修
費用相場…3~10万円
谷樋の破損
谷どいは、屋根の「谷」部分に取り付けられている板金です。
雨水が集中するため、穴が開いたり破損したりする可能性が高い箇所といえます。
破損すると、集まってくる雨水が浸入して雨漏りがおこります。
修理方法…谷樋の交換、谷樋まわりのスレートの補修
費用相場…20~80万
ベランダ
ベランダに亀裂などがあれば、そこから浸水している可能性があります。
修理方法…防水コーキング、防水工事
費用相場…5~20万円
屋根全体の劣化
屋根材にも寿命があります。
明らかに古い屋根や劣化した屋根は、雨水が染み込んでしまい雨漏りする可能性は大です。
修理方法…屋根の葺替え工事、カバー工法による屋根の葺替え
費用相場…屋根葺替えなら60~200万円、カバー工法なら80~120万円
ここで紹介した金額は、あくまでも相場です。
業者によっては多少前後しますので、参考程度にお使いいただければと思います。
屋根の修理費用は高額となるため、「なるべく安く済ませたい」と考えてしまいますが、応急処置的な修理で終わらせると、すぐに雨漏りが再発してしまいます。
せっかく雨漏り調査をして原因を突き止めても、再発しては意味がありませんね。
家を長持ちさせるためにも、きちんとした修理を行うようにしてください。
雨漏りの原因が風災によるものなら、火災保険が使える可能性があります。
一度、保険会社へ連絡をしてみると良いでしょう。
防水シート「ルーフィング」の役割
屋根の下には、「ルーフィング」と呼ばれる防水シート敷かれています。
厚さわずか約1~2.5mmのシートですが、屋根にとって大変重要なもので、ルーフィングのおかげで雨漏りを防ぐことが出来ているのです。
ただ、耐用年数といわれる20年を越えてくると、シートも劣化し破れているかもしれません。
雨漏りの原因の一つとして、ルーフィングの破れがあげられるほどなのです。
もし破れていれば、ルーフィングの張り替えを行う必要がでてきます。
ここからは、実際に屋根に使われているルーフィングの種類と特長をご紹介してまいります。
アスファルトルーフィング
アスファルトを染み込ませた板紙を、何層にもわたり重ねて作られたルーフィングです。
最もよく使われている防水シートで、「アスファルトルーフィング940」と呼ばれています。
値段も安価で防水性も高いですが、劣化しやすく耐久性が低いといったデメリットもあります。
また、屋根の野地板に結露が発生してしまう欠点にも注意が必要です。
耐用年数17年、200円/㎡。
改質アスファルトルーフィング
アスファルトに合成ゴムや合成樹脂を加えて、アスファルトルーフィングよりも耐久性を高めたシートです。
温度差に強く、弾力性や耐久性にとても優れています。
耐用年数15年、400円/㎡。
透湿ルーフィング
ポリエチレン製の不織布を合わせ、作られている防水シートです。
値段は高めですが、ヨーロッパでは主流の防水シートとして使用されています。
室内に溜まった湿気を排出する働きをもっており、室内の湿度を快適に保ってくれます。(「アスファルトルーフィング」よりも200倍)
また、雨水は通さず、濡れてもすぐに乾きます。
さらに、破れにくくてとても丈夫です。
最近多く見られる、高気密高断熱の住宅にぴったりな性能ということができるでしょう。
耐用年数30年、500円/㎡。
高分子系ルーフィング
合成ゴム(塩化ビニール)を原料にした防水シートです。
アスファルトを原料に含まないもので、浸透性、伸縮性、防水性能にも優れています。
安価で、軽いといった点もメリットとして挙げられますね。
しかし、シートを張り付ける防水接着剤の劣化によって、剥がれやすいというデメリットもあります。
また、シートが薄いため破れやすく、劣化しやすいことも弱点です。
耐用年数13年、1000円/㎡。
粘着ルーフィング
ルーフィングの裏面に、粘着シートが貼ってある防水シートです。
防水シートを止める器具「タッカー」などをつかわずに、下地に張り付けることができます。
下地に穴を開けることがなく、粘着力もあって防水性にも優れていますね。
屋根をかさねる「カバー工法」に適していて、剥がせるタイプのシートもあります。
値段は高めですが長持ちするので、コストパフォーマンスは悪くありません。
耐用年数30年、900円/㎡。
新築家屋の雨漏り
もしも、家を建ててから10年未満に雨漏りがしてきたら、「住宅瑕疵担保責任保険(じゅうたくかしたんぽせきにんほけん)」が利用できます。
この保険は、工事による不具合が住宅にみつかれば無償で修理してもらえるというものです。
工事による不具合とは、構造耐力上主要な部分と雨水の侵入を防止する部分のことを差します。
とても難しく書かれていますので簡単に説明すると、住宅の骨格に当たる部分(屋根瓦・柱・壁・床・床下・土台・基礎)、(屋根・屋内配管・外壁・外壁内部・開口部)のことです。
築10年未満であれば、このような保険が使えることも覚えておくと安心ですね。
雨漏りの調査なら桜建装にお任せください
屋根の雨漏りは厄介なものです。
安心して暮らすためにも、少しでも早く原因を突き止め、修理しなければなりません。
そのためには、優良業者に適切な調査を依頼することが何よりも重要となります。
もし、雨漏りが直らないとお悩みなら、私たち桜建装にご連絡ください。
私たち桜建装では、屋根裏までもぐり徹底した雨漏り調査を無料で実施しております。
屋根裏まで徹底的に調査するからこそ、雨漏りの原因を突き止め最適な修理を実現することができるのです。
修理のお見積もりも無料で致しますので、まずはお気軽にお問い合わせくださいね。